食品衛生法改正について書いてみます

食品衛生法の改正が先月正式に発表されました。

 

具体的には、HACCPの義務化です。2020年6月1日から制度化されますが、1年間の猶予期間があり、完全義務化は2021年6月からです。

 

つまりは、それ以降は食品衛生法違反となるということです。営業許可の更新時や、通常の立入検査などで違反が判明したら、営業停止になる恐れがあり、悪質な場合は罰金なども科せられる恐れがあります。

 

よく勘違いされる方がいらっしゃいますが、

これはHACCPの認証を取りなさいという話ではありません。

 

HACCPの考え方を取り入れた運用の仕組みを導入しなさいということで、具体的には各業界団体が作成した手引書に基づき、自社の製品の安全性を立証できるようにしなさいということです。

 

なんだ!じゃあ簡単そうだね。と思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、事はそう簡単ではありません。

 

一つは業界団体の手引書は全てを網羅しているわけではないということです。そこに書かれていないものも少なくありません。というより、そちらのほうが多いのではないかと思います。もう一つは、コストの問題です。安全は勿論重要ですが、あまりにも一つの手引書にこだわりすぎて手間がかかりすぎることをしてコストが上がり、経営を悪化させてはもとも子もありません。しかしながら、これを考えるには自社だけでは時間的な余裕もなく、知恵も不足しているかもしれません。更にいうならば、導入までには思ったより時間がかかるということです。一般的に計画作りに3か月程度、そしてそれを現場に落とし込み、検証、改善をし、実際に運用できるようになるまで、少なくとも6か月程度はかかります。

 

理想的なHACCPの導入方法とは、出来るだけ手間を増やさずに安全性を立証する方法を考えることです。そのためには、専門家をうまく活用するという方法が望ましいでしょう。

 

私は元々食品会社出身で、食品関連の経営コンサルティングの実績が多く、経営の観点からもHACCPの考え方の観点からも指導ができる一人です。お気軽にご相談ください。